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From...移り変わる季節を感じて

中学校の2、3年生のころ国語の教科書で習った古典に清少納言の「枕草子」があります。あれからン十年も経ったのに、「春はあけぼの、やうやう白くなりゆく山ぎは......」なんて空で言える人もきっとたくさんいるに違いありません。

私たちは四季のはっきり感じられる風土に育ってきたため、古くから季節ごとの自然を身近なものとして見、聞き、感じて過ごしてきました。

「枕草子」は秋について「秋は夕暮れが素敵ですね。夕陽が山に沈んでいく頃にカラスが三羽四羽とか二羽三羽とならんでお家に帰っていくところや、雁が列を連ねて空高く飛んでるのなんか見るとたまらない気持ちになってしまいます。また、日が沈んでしまってから聞こえてくる風の音や虫の声ときたら何とも言えないくらい素晴らしいものですよね。」(現代語訳:筆者)と云っていますが、今の時代に生きる私たちはこのような瞬間に出会い、しみじみと感慨を催す時間が少なくなったように思われます。

国立青少年教育振興機構の調査によると、「昆虫や水辺の生物を捕まえる経験」や「朝日が上がってくるのを見たこと」がある子どもの割合が段々減ってきているという報告が出ています。世の中が便利になるにつれて自然に触れ合う機会と時間が少なくなることは致し方のないことなのでしょう。 

少し早起きをしてご来光を拝むときの心の中が洗われていくような清々しい気持ちや、朝露を踏んで靴の中までぐっしょり濡れた時の気持ちの悪さなどは経験しなければ分からないことです。経験すれば分かる=経験しなければ分からないことについてあれこれ解説するよりも、移り変わる季節の中に飛び込んで、いろいろなことを身体に感じ刻み込んでいくことが今の私たちにもっともっと必要なのではないでしょうか。そうすることが出来るようになると私たちは人と自然に優しくなれるような気がします。

すすきと夕日.jpgのサムネール画像


風立ちぬ、いざ......秋もキャンプだ。







CAMPING155より掲載