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From...子どもにもっともよいことは何かを第一に考える

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 東日本大震災発生直後より、諸外国のさまざまな機関や団体、そして個人から、惨禍を悼み、被災者を励ますメッセージや、寄付をはじめとしたさまざまな支援の申し出が日本に寄せられました。その中には数年前に地震や津波といった災害に遭ったばかりの国や、最貧国といわれている国の人々からの思いのこもった支援もありました。紛争と貧困の状況下にある地域から1 枚のカードには、大いなる励ましの言葉とともに、こんなことが書かれていました。「すべての子どもは、生きる権利をもっています」と。
 1990年に発効した国際条約『子どもの権利条約』には、「すべての子どもは、生きる権利をもっています」ということとともに、「子どもに関係のあることを行うときには、子どもにもっともよいことは何かを第一に考えなければなりません」ということが書かれています。

 この夏も全国各地で、対象者や場所、期間も異なる多種多様なキャンプが実施されました。キャンプ指導者のみなさんの働きによって、安全に配慮され、それぞれの目的に沿った実り多き時間となったことでしょう。今年は特に、東日本大震災で被災した子どもたちやその家族を対象としたキャンプやレクリエーション活動も多く行われました。身近な人を亡くした方、家や学校、仕事を失った方、そして地震や津波、原発事故の影響で、自らの生活環境を変えざるを得なくなった方々が、ひととき日常を離れて楽しい時間を過ごしました。
 参加した方々のたくさんの感謝の気持ちが込められた感想やレポートを読むと、キャンプの可能性、キャンプの力の偉大さを再認識することができました。しかしそれと同時に、被災した方々の抱える課題の大きさも感じざるを得ませんでした。
 私たちは常に「キャンプ」の持つ魅力と可能性を信じ、その確信に基づいて、社会の課題に向かい合ってきました。子どもたちを含む、被災した方々が不安を抱えていたり、希望を見いだせないでいる時に、私たちの経験と知恵を大いに活用して、キャンプの力で子どもたちの生きる権利を守ってあげることができればと考えています。そのために、子どもにもっともよいことは何かを第一に考え、知恵を出し合い、連携して、今こそキャンプの力を社会に還元したいものです。


CAMPING 143号より転載